肖像権というとどういったイメージでしょうか。
肖像権は顔や姿態をみだりに「撮影」や「公表」などされない権利です。
スポーツをしているお子さんの写真を撮影する上で、どうしても他のお子さんや保護者の方が画の中に入ってしまうことがあります。
モデルリリースを行っていると問題ないのですが、子どもたちでもアマチュアの選手でも許可を得ていない状態で、本人とわかる写真を写真販売サイトに許可なく掲載するのはNGです。
肖像権について改めて考えてみましょう。
肖像権とは
肖像権は「自分の顔や姿態をみだりに「撮影」や「公表」などされない権利」とされています。
本人や保護者の断りなく顔写真を撮影したり、写真をネットなどで公開したりすると肖像権の侵害になります。
仮に自分で撮影していない写真だった場合もその写真をサイト上などで無断で公開すると肖像権の侵害とされるケースがあるので注意が必要です。
もともと「肖像権」に関してはアメリカでは19世紀から議論されており、古くから「自己を無断で撮影されない権利」されています。
日本では40年前の裁判で「何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由を有する」として、憲法上保障された権利であると認められており、当時は「肖像権」という言葉では表現されていませんでしたが、それだけ古くから無断撮影が違法とされているのです。
スポーツ選手と肖像権
肖像権をスポーツ選手が被写体となる場合に当てはめるとどうなるのでしょうか。
公開されているスポーツの試合や大会で選手を撮影することは特に問題氏されていません。
もちろんプレーの妨げにならない形で撮影されることが前提ですが。
有名なスポーツ選手であったとしてもスポーツ以外のシーンで私生活などを撮影される場合は許容範囲外になる可能性が高いです。
スポーツ選手なのでスポーツ中は撮影してもOKととられがちですが、一部の競技では不適切な撮影行為があるとして、主催者側が「選手の肖像権の保護」を理由に試合中も一切撮影は禁止という措置をおこなっています。
主催者側がそういった行動をとって選手の肖像権を護ろうとしているにも関わらず、盗撮のニュースは尽きません。
そういった不適切な撮影が行われるごとに「肖像権の保護」に敏感になった社会がカメラマンを目の敵にする風潮があります。
スポーツ選手の輝く瞬間、一瞬の軌跡を切り取る機会やたくさんの人の目にそういった瞬間が触れる機会が失われてしまうのは残念なことです。
しかし翻せばルールを守り、スポーツ選手の尊厳を守っていれば、そういうこともなくなってくるのではないでしょうか。