第102回高校サッカー選手権大会で感動的な物語があったことをご存じですか?
元旦に大きな地震があり、応援に来られなくなった石川県星稜高校のために、友情応援をしようと立ち上がった日大藤沢高校。
日大藤沢高校は昨年の全国高校総体で4教入りし期待が高まっていましたが、2回戦で姿を消してしまいました。
でも日大藤沢高校の物語は続いていたのです。
この物語は大きな感動を呼び、現地では写真に収める人が多数おり、ネットニュースでもたくさんのアクセスがあったそうです。
(※2024年1月18日(木)朝日新聞朝刊を参考にしています)
被災したため、星稜高校応援団が1月2日の応援に行けなくなった
能登半島を襲った元旦の地震。同県代表の星稜高校の公式Xに「応援団が来られない」旨が書き込まれていたそうです。
それを見て立ち上がったのが、日大藤沢副部長の有田さん。
「自分達は負けてしまったけれども、自分達ができることを3年生で話して星稜高校の応援に行きたい・・・」。
監督は学校長にすぐさま相談。星稜高校の河合監督にも伝え、神奈川県サッカー協会などにも連絡し「友情応援」が認められました。
佐藤監督も動く
佐藤監督は自宅にある茅ヶ崎市のごみ袋が星稜高校のチームカラーである黄色であることから使えると思い、あと200枚ほど購入したそうです。
一方で副主将の有田さんは吹奏楽部に連絡。また、布と黒いスプレーを買って横断幕を作成したとのことです。
スタンドには約50人の部員
1月2日の当日、星稜高校側のスタンドに集まったのは約50人の部員たち。日大藤沢高校のユニフォームの上に「星稜」と書いた黄色いゴミ袋をかぶって応援したそうです。
他校の生徒たちも駆けつけ、応援の輪はさらに広がったそうです。
結果、千葉県の市立船橋高校に1-4で敗れてしまいましたが、声援は最後まで途切れなかったとのことです。
サッカーを通じた部員たちの人間力に感動
就任17年目の佐藤監督は常に「苦しい時に人の本性が出る」「そんな時にどう行動するか」と常日頃から生徒たちに伝えていたそうです。
サッカーを通じて人間力が養われ、本当に嬉しかったそうです。
副主将の有田さん「応援される人になれ」と言われてきた
有田さんは「グランド外で日本一になれない人は日本一にも慣れない、人間性を磨くことも忘れてはならない」と常に監督から言われてきたそうです。
さらに「素晴らしい仲間たちに恵まれた」とも話しています。
生徒たちは大きく成長していた
佐藤監督は「自分達のチームは初戦で敗れてしまったが、大きな成長をみせてもらった。彼らは自分の誇り。」と語っています。
この話題はネットでも大きく取り上げられ、現地ではたくさんの人たちが日大藤沢高校の友情応援を写真に撮ってアップしたそうです。そして新聞記事になるまでに。
日本にはこんな素晴らしい若者たちがいるんだ、と気付かされるような内容でした。