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世界で初めて同性婚を合法化「オランダ」

2024/09/19ウェディングフォトについて

2001年に、世界で初めて同性婚を合法化した国がオランダです。その影響は広がりを見せ、主要な7カ国(G7)の中で、同性婚に関して同等の権利を認めていないのは日本だけとなっています。しかし、オランダにおいても、異性婚と同様に、同性の法律婚の件数は年々減少しています。法律婚を選ばなかった同性カップルについて、教育・文化・科学省文化・メディア局次長を務めるクリスティアンヌ・マタイセンさん(59歳)と、勲章庁事務局長のマルティーヌ・ファン・グリーケンさん(61歳)にお話を伺いました。
お二人の結婚式の写真はともて素敵で自信に満ちたお二人の笑顔が印象的です。
(※2024年7月24日 朝日新聞の記事を参考に要約しています。)

同性カップルの選択、法律婚にこだわらない理由

――お二人の出会いについてお聞かせください。
クリスティアンヌ「1992年に職場で出会い、1995年には一緒に暮らし始めました。当時はまだ同性婚が合法ではありませんでしたので、1998年にオランダの制度である『同居契約』を公証人の立ち会いのもとで結びました」
「アムステルダムで初めて同性婚が行われた際は、感動で鳥肌が立つほど嬉しかったです。しかし、私たちは法律婚は選びませんでした。同居契約で十分満たされており、特に必要性を感じなかったのです。私たちにとって、今の状態が結婚と変わらないものです。重要なのは、同性カップルが法律婚を選べるということです」
「一度だけ法律婚を考えたことがあります。それは、今18歳の息子メースを妊娠した時でした。精子バンクを利用して体外受精し、2005年に出産しましたが、その際、マルティーヌが養子縁組をしなければならないことがわかりました。法律婚をしても手続きは同じだったため、そのままの状態を維持することにしました。養子縁組には費用と時間がかかり、とても大変でした。現在では制度が変わりましたが、同性カップルが子を持つことに対する社会の理解がまだ十分ではないと感じました」

息子の視点と社会の変化-同性カップルの子育て

――息子さんはこの状況をどのように受け止めていますか。
「彼にとっては、これが普通のことです。『寂しい思いをしていないか』『いじめに遭っていないか』と何度か確認しましたが、私たちの心配は杞憂に終わりました。彼は学校や他の場面でも、母親が二人いることを自然に話しています。生物学的な父親については、息子が知りたがったときに情報を提供してくれるドナーを選びました」

合法化後、認知度も高まる

――同性婚が合法化された後、社会は変化しましたか?
マルティーヌ「認知度が確実に高まったと思います。より広く受け入れられるようになり、同性カップルが異性愛者と同等に扱われるようになったことは、非常に大きな進展でした」
クリスティアンヌ「また、政府の高官がオープンに話すようになったことも、社会の理解を促進する助けになっています」
マルティーヌ「息子が学校に通い始めた頃は、親の名前を書く欄に『母親』と『父親』を記入する必要がありましたが、現在では『親1』『親2』という表記に変わっています。このような変化も見られますね」

オランダが同性婚を初めて実現できた理由とは?

――オランダが同性婚を初めて実現できたのはなぜだと思いますか。
クリスティアンヌ「オランダは寛容さを誇り、個人が自分のやりたいことを自由に追求できる国だと思います。調和や承認を重視するよりも、社会において多様性が受け入れられる余地が大きいのではないでしょうか」
「もちろん、オランダが全てにおいて理想的な国というわけではありません。同性婚が合法化される前には『子どもがかわいそうだ』という意見もありましたし、現在でも反対意見は存在します。ただ、そのような声は次第に小さくなっています。同性カップルの家庭で育つ子どもたちが、他の家庭と変わらず健全に成長していることが示されてきたからだと思います。私たちの息子も、責任感が強く、思慮深く、そして寛容な青年に成長しました」

カナダに避難した日本の同性カップルへの想い

――日本の同性カップルの女性2人が、差別を理由にカナダで難民申請し、認定されましたが、どう感じましたか。
「そのニュースを聞いて、驚きと同時に非常に悲しい気持ちになりました。彼女たちが日本で自分らしい人生を送れることを心から願っています」
「人は、自分を偽ることにエネルギーを費やすのではなく、ありのままの自分でいられることで、より大きな活力を得られると思います。オランダで可能であるならば、どの国でもそれが実現されるべきだと考えます」
素敵な二人の結婚写真を隠すことなく堂々と見せられる日が来るといいですね。